特集 膠原病研究 アップデート
Ⅸ.成人発症スティル病
三村俊英
1
Toshihide Mimura
1
1埼玉医科大学リウマチ膠原病科教授
pp.1764-1771
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201512078
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成人発症スティル病(AOSD)の近年の基礎研究に焦点を当てて概説した。AOSDは希少疾患で単一遺伝子異常のみで発症する可能性は少ないが,既知の自己炎症性疾患発症要因遺伝子変異と同様の遺伝子異常を同定したとする報告がある。AOSDにおいて血清IL-18の著明高値が知られており,病態において重要な可能性があり,IL-1β,IL-18産生機構であり,マクロファージ活性化症候群との関連も知られているインフラマソームにおける機能亢進などの可能性が考えられる。この観点からの新たな研究の発展を期待したい。