特集 膠原病研究 アップデート
Ⅵ.血管炎症候群
石津明洋
1
Akihiro Ishizu
1
1北海道大学大学院保健科学研究院病態解析学分野教授
pp.1740-1747
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201512054
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
血管炎症候群の国際分類であるCHCC2012分類では,26疾患が「大型血管炎」「中型血管炎」「小型血管炎」など7つのカテゴリーに分類されている。ここでは,近年の研究によって病因・病態の理解が大きく進んだ高安動脈炎,ANCA関連血管炎,抗GBM病を取り上げる。高安動脈炎では,疾患感受性に関わるIL12B遺伝子領域の遺伝子多型が同定された。ANCA関連血管炎では,ANCAの病原性や産生メカニズム,新たな対応抗原に関する研究が進展している。抗GBM病では,抗GBM抗体のエピトープが明らかにされた。