特集 免疫反応と疾患
自己免疫疾患・炎症性疾患の免疫異常
血管炎症候群
天野 宏一
1
1埼玉医科大学総合医療センターリウマチ・膠原病内科
pp.434-438
発行日 2013年3月10日
Published Date 2013/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106697
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ポイント
◎大型血管の血管炎には巨細胞鉱脈炎と高安動脈炎があり,血管壁に樹状細胞,巨細胞,リンパ球などの細胞浸潤が著明で,これらの細胞から出る炎症性サイトカインなどが病態に深くかかわっている.
◎中型血管の血管炎には結節性多発動脈炎と川崎病があり,なんらかの感染が炎症のきっかけになっていると推察され,それに対する過剰な細胞性免疫応答が病態形成の主体であると思われる.
◎小型血管の血管炎にはANCA関連血管炎,免疫複合体性血管炎,抗GBM病(Goodpasture症候群),IgA血管炎(Henoch Schönlein紫斑病)などがある.ANCA関連血管炎の病態には好中球細胞外トラップ(NETs)が注目されている.
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