特集 汗とアレルギー
IV.汗抗原の解析
平郡隆明
1
Takaaki Hiragun
1
1広島大学大学院医歯薬保健学研究院皮膚科学准教授
pp.395-400
発行日 2015年2月15日
Published Date 2015/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201503041
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汗は以前からアトピー性皮膚炎(AD)の増悪因子として知られ,AD患者は自己汗に対する即時型アレルギー反応を高率に示す。我々は,ヒト汗をAD患者末梢血好塩基球に対するヒスタミン遊離活性を指標として精製し,汗中に含まれるヒスタミン遊離活性物質としてMalassezia globosaが産生するMGL_1304を同定した。さらに,AD患者ではMGL_1304特異的IgEが健常人と比べて有意に高いこと,MGL_1304特異的IgEとADの重症度には相関が認められることを明らかにした。