特集 自己免疫性疾患としての水疱症
V.デスモグレイン3に対する液性および細胞性の自己免疫応答
高橋勇人
1
Hayato Takahashi
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科
pp.57-64
発行日 2014年10月15日
Published Date 2014/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201411057
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天疱瘡はデスモグレイン1または3に対する自己抗体により生じる自己免疫性水疱症の1つである。自己抗体がB細胞から産生されるためにはCD4+T細胞のヘルパー活性が必要であり,マウスで自己反応性T細胞が解析されてきた。デスモグレインに対する抗体による免疫応答は天疱瘡を誘導する一方で,T細胞による細胞性の免疫応答はinterface dermatitisを起こす。この細胞性免疫が天疱瘡の亜型である腫瘍随伴性天疱瘡の病態形成に重要であることが患者検体および動物モデルから最近明らかになった。これらについて概説する。