特集 アレルゲン免疫療法~臨床の最前線~
IV.小児喘息におけるアレルゲン免疫療法の意義と効果
星岡明
1
,
下条直樹
2
Akira Hoshioka
1
,
Naoki Shimojo
2
1千葉県こども病院医療局長/アレルギー・膠原病科
2千葉大学大学院医学研究院小児病態学教授
pp.1066-1072
発行日 2014年6月15日
Published Date 2014/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201407038
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アレルゲン免疫療法は,アレルゲンに対する脱感作を誘導してアレルギー疾患の自然経過を変えることができる唯一の根本療法である。小児の気管支喘息,アレルギー性鼻炎に対するダニを用いた皮下免疫療法,舌下免疫療法の有効性は高いエビデンスレベルで確認されており,ハウスダストエキスを用いた皮下免疫療法も一定の効果が期待できる。アレルゲン免疫療法には喘息発症予防効果,新規アレルゲン感作抑制効果も報告されており,アレルギーマーチ進展阻止を目的とした幼児期からのアレルゲン免疫療法が今後検討されるであろう。