特集 自己炎症症候群:稀な遺伝性疾患からリウマチ・アレルギー疾患へのメッセージ
III.TRAPS(TNF-R associated periodic syndrome)
中村元信
1
Motonobu Nakamura
1
1産業医科大学医学部皮膚科学教授
pp.1416-1422
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201310030
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TRAPS(TNF-receptor associated periodic syndrome)は常染色体優性遺伝する家族性周期性発熱性自己炎症性疾患である。原因遺伝子は I 型TNF受容体(TNFR1)をコードするTNFRSF1A遺伝子であり,現在まで100種以上の遺伝子変異が報告されており,浸透率は85%以上と高い。周期熱とともに,皮疹,筋肉痛,関節痛,腹痛,結膜炎などの症状を伴う。治療は,副腎皮質ステロイド剤が発病時に有効な症例が多い。