増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第5集
免疫学的検査
免疫グロブリンその他
アレルゲン特異的IgG抗体
東田 有智
1
,
中島 重徳
1
1近畿大学医学部第4内科
pp.520-521
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909925
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検査の目的・意義
気管支喘息を代表的疾患とするI型アレルギー反応は,抗原(アレルゲン)によるIgE抗体の誘導に始まる.このアレルゲン特異的IgE抗体の存在は,決してアレルギー疾患の病態すべてを説明し得るものではないが,原因となるアレルゲンを見いだすのに有用である.
それに対して特異的IgG抗体,中でもIgG4抗体はshort-term sensitizing anaphylactic antibody,あるいは遮断抗体(blocking antibody)として注目されているにもかかわらず,その臨床的意義についてはいまだ一定の見解は得られていない.しかし,アトピー性疾患でIgE抗体が高値であると同時に,特異的IgG抗体,IgG1抗体およびIgG4抗体も高値を示す傾向があり,特異的IgG抗体の測定は臨床的に有用な情報が得られる可能性がある.
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