Japanese
English
特集 感染性心内膜炎のマネジメント・最新の動向
8.歯科処置時における感染性心内膜炎予防投与
Antibiotic prevention of infective endocarditis due to dental procedures
坂本春生
1
,
唐木田一成
2
,
高橋美穂
3
,
重野健一郎
4
,
日高真吾
4
Sakamoto Haruo
1
,
Karakida Kazunari
2
,
Takahashi Miho
3
,
Shigeno Kenichiro
4
,
Hidaka Shingo
4
1東海大医学部付属八王子病院口腔外科 教授
2東海大医学部付属八王子病院口腔外科 准教授
3東海大医学部付属八王子病院口腔外科 助教
4東海大医学部付属八王子病院口腔外科
キーワード:
感染性心内膜炎
,
抗菌薬
,
歯科処置
,
予防投与
,
ガイドライン
Keyword:
感染性心内膜炎
,
抗菌薬
,
歯科処置
,
予防投与
,
ガイドライン
pp.279-286
発行日 2018年1月25日
Published Date 2018/1/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201802279
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歯科処置時に感染性心内膜炎(IE)発症リスクのある患者に抗菌薬の予防投与が勧められている。抗菌薬予防投与の効果については,ヒトにおける無作為比較試験(RCT)が行われていないため結論は出ていない。2007年,米国心臓協会(AHA)は予防投与の対象を限定,その後2008年,英国医療評価機構(NICE)はすべての予防投与を中止するガイダンスを発表した。その後,英国においてはIEの発症数が増加しているとの報告があり,各国で検証がなされている。わが国でも,予防投与による発症予防効果と経済性,抗菌薬による副作用などを勘案してガイドラインの改訂が進められている。本稿では予防投与の歴史的背景と現状について記す。