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特集 感染症薬の動態と耐性菌研究を基盤とした個別化医療の展望
7.グリコペプチド系抗菌薬(バンコマイシン・テイコプラニン)による治療と個別化医療
Personalized antimicrobial chemotherapy with glycopeptide antibiotics:vancomycin and teicoplanin
猪川和朗
1
Ikawa Kazuro
1
1広島大学大学院臨床薬物治療学 准教授
キーワード:
バンコマイシン(VCM)
,
テイコプラニン(TEIC)
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
,
治療薬物モニタリング(TDM)
Keyword:
バンコマイシン(VCM)
,
テイコプラニン(TEIC)
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
,
治療薬物モニタリング(TDM)
pp.75-82
発行日 2017年3月25日
Published Date 2017/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201704075
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バンコマイシン(VCM)およびテイコプラニン(TEIC)による治療と個別化医療においては,現在,「MRSA感染症の治療ガイドライン」および「抗菌薬TDMガイドライン」が実用的な診療指針と科学的な根拠になっている。薬剤の選択・使い分けに際しては,それぞれの薬剤特性や薬剤感受性を理解して把握しておく必要がある。投与法の個別最適化に関しては,VCMで血中濃度に相関した腎障害を慎重に避けるための“2ステップTDM実施(トラフ濃度の段階的管理)”が,TEICでは早期にトラフ濃度目標へ到達させるための“2ステップ投与設計(初期・維持投与の段階的設計)”が重要である。