Japanese
English
特集 感染症薬の動態と耐性菌研究を基盤とした個別化医療の展望
6.アミノグリコシド系抗菌薬による治療と個別化医療
Individualized aminoglycoside therapy
笠原敬
1
,
吉田仁子
2
,
大久保佳代
2
Kasahara Kei
1
,
Yoshida Kimiko
2
,
Okubo Kayo
2
1奈良県立医科大学感染症センター 准教授・感染管理室長・副センター長
2奈良県立医科大学附属病院薬剤部 主査
キーワード:
アミノグリコシド系薬
,
ESBL産生菌
,
カルバペネマーゼ産生菌
,
局所投与
,
TDM
Keyword:
アミノグリコシド系薬
,
ESBL産生菌
,
カルバペネマーゼ産生菌
,
局所投与
,
TDM
pp.68-73
発行日 2017年3月25日
Published Date 2017/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201704068
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
アミノグリコシド系薬はペニシリン系薬やマクロライド系薬と並んでもっとも歴史の古い抗菌薬のひとつであるが,さまざまな理由によりその使用経験は限定的である。しかし近年,腸内細菌科細菌を中心にカルバペネム系薬を含むβ-ラクタム系薬の耐性化が進んでいる中で,依然として高い感受性を残しているアミノグリコシド系薬の重要性は高まっている。アミノグリコシド系薬の有効性と安全性を担保するために適切なピーク値とトラフ値を設定し,適切な用法・用量・期間で投与することが重要であるが,同時にアミノグリコシド系薬の薬剤感受性検査体制の整備や,わが国での使用経験を蓄積して,よりよい投与方法や適応を明らかにすることが課題となっている。