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特集 感染症薬の動態と耐性菌研究を基盤とした個別化医療の展望
序 -感染症の個別化医療の現状と将来-
Current status and future of individualized medicine in infection disease
佐々木 均
1
Sasaki Hitoshi
1
1長崎大学病院薬剤部 教授・薬剤部長
キーワード:
薬物動態
,
治療薬物モニタリング(Therapeutic drug monitoring:TDM)
,
耐性菌
,
遺伝子解析
,
個別化医療
Keyword:
薬物動態
,
治療薬物モニタリング(Therapeutic drug monitoring:TDM)
,
耐性菌
,
遺伝子解析
,
個別化医療
pp.18-20
発行日 2017年3月25日
Published Date 2017/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201704018
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近年,抗菌薬が効かない耐性菌が世界的に出現し大きな課題となっている。このため,環境における感染制御と耐性菌発現抑制を考慮した抗菌薬の使用が重要である。感染症領域では,薬物動態学-薬力学(Pharmacokinetics/pharmacodynamics:PK/PD)理論および治療薬物モニタリング(Therapeutic drug monitoring:TDM)や,病原微生物の薬剤感受性試験が臨床現場に導入され,標準治療やTDMガイドラインによる個別化医療が行われている。一方,診断技術の進歩により,患者の遺伝子診断や病原微生物の遺伝子検査が網羅的に迅速化している。新たな情報を組み合わせた層別化の医療や個別化の医療も期待できる。本特集では感染症治療に用いられる各薬物について,治療の現状と課題,さらに将来の個別化医療への可能性について紹介する。