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連載 私達の研究(166)
C型レクチン受容体Dectin-1およびDectin-2による感染防御機構および炎症制御機構
Roles of dectin-1 and dectin-2 in infectious diseases and inflammatory responses
矢部力朗
1
,
西城忍
2
Yabe Rikio
1
,
Saijo Shinobu
2
1千葉大学真菌医学研究センター感染免疫分野 助教
2千葉大学真菌医学研究センター感染免疫分野 准教授
キーワード:
Dectin-1,Dectin-2,C型レクチン受容体,感染防御,サイトカイン
Keyword:
Dectin-1,Dectin-2,C型レクチン受容体,感染防御,サイトカイン
pp.105-111
発行日 2016年12月25日
Published Date 2016/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201701105
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Dectin-1およびDectin-2は樹状細胞やマクロファージなどに発現するC型レクチン受容体(CLR)で,細胞外領域にC型レクチン様ドメイン(CTLD)を有する。両受容体はCTLDを利用し,病原体由来や内在性成分を感知後,細胞質内に活性化シグナルを伝達し,サイトカイン/ケモカイン産生などの自然免疫応答を誘導する。我々はDectin-1/-2を介した自然免疫応答が真菌や細菌感染応答に重要な役割を果たすことをマウス実験モデルで明らかにしてきた。また最近,Dectin-1が炎症性腸疾患に関与することを明らかにした。本稿では,Dectin-1およびDectin-2の分子基盤,感染防御機構および炎症性疾患の制御機構について概説したい。