Japanese
English
発行日 2016年12月25日
Published Date 2016/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201701033
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現在,全世界で使われている抗ヘルペスウイルス薬のほとんどのものは,ウイルスDNA ポリメラーゼがその最終的な標的であることから必然的に薬剤耐性ウイルスが出現し,さらに交差耐性を示すことが多いことなどから作用機序の異なる新たな抗ヘルペスウイルス薬の出現が求められている。新たな薬剤の標的として,Terminase複合体,Helikase/Primase複合体,さらにヒトサイトメガロウイルス(HCMV)のUL97プロテインキナーゼなどが検討されている。また最近,我々は宿主因子依存的に抗ヘルペスウイルス活性を示す化合物を見出している。これらの薬物は薬剤耐性を生じにくいという利点があることなどから,実際に臨床で使用できるようになると,抗ヘルペスウイルス薬を取り巻く医療環境も新しい時代を迎えることになろう。