特集 いま,内科薬はこう使う
感染症薬
ヘルペスウイルス治療薬
有馬 丈洋
1
,
本郷 偉元
1
1武蔵野赤十字病院感染症科
キーワード:
ゾビラックス
,
バルトレックス
,
ファムビル
,
デノシン
,
バリキサ
,
ホスカビル
,
アラセナ-A
Keyword:
ゾビラックス
,
バルトレックス
,
ファムビル
,
デノシン
,
バリキサ
,
ホスカビル
,
アラセナ-A
pp.454-458
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106490
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ヒトが感染するヘルペスウイルス科には,単純ヘルペスウイルス(HSV)1型と2型,水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV),EBウイルス(EBV),サイトメガロウイルス(CMV),ヒトヘルペスウイルス(HHV)6型,7型,8型の8種類がある.そのなかで,HSV1型と2型,VZV,CMVは抗ウイルス薬による治療対象となることがあり,病態によって使用法が異なる.以下,HSV,VZVに対する薬剤,CMVに対する薬剤に分けて述べる.ほとんどの抗ウイルス薬はウイルスの核酸合成を標的としており,グアニンの合成類似体とDNAポリメラーゼ阻害薬の大きく2つに分けられる.これらはウイルス複製の単一のステップに作用しており,耐性を生じる可能性がある.耐性が起こりやすい状況として,長期にわたる治療が挙げられる1).そのため,適切な治療を行うことが,耐性化の抑制にもつながると考えられる.表1には各種薬剤とウイルスの対応表を示す2).
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