Japanese
English
特集 飛躍的に発展を見せる抗ウイルス薬
序 -抗ウイルス薬開発の歴史-
The history of antiviral development
馬場昌範
1
Baba Masanori
1
1鹿児島大学大学院医歯学総合研究科附属難治ウイルス病態制御研究センター抗ウイルス化学療法研究分野 教授
キーワード:
抗ウイルス薬
,
開発の歴史
,
選択的阻害
Keyword:
抗ウイルス薬
,
開発の歴史
,
選択的阻害
pp.22-24
発行日 2016年12月25日
Published Date 2016/12/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201701022
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
宿主細胞に影響を与えずに感染しているウイルスの増殖のみを選択的に阻害することは,長いあいだ,ほぼ不可能であろうと考えられてきた。この考えが間違いであることは抗ヘルペス薬であるアシクロビルの発見と開発によって明らかとなった。エイズの世界的な蔓延は抗ウイルス薬の研究を大いに加速させ,いまではエイズは薬剤によって「制御可能な慢性疾患」へと変貌を遂げた。さらに,インフルエンザやB型およびC型肝炎ウイルスに対する抗ウイルス薬も次々に開発されており,いまでは抗ウイルス薬は飛躍的な発展を見せている。