特集 一般診療の薬 Essential Medicine 80
抗菌薬・抗ウイルス薬・抗真菌薬
中浜 力
1
1中浜医院
キーワード:
抗菌薬
,
抗ウイルス薬
,
抗真菌薬
,
経口薬
,
適正使用
Keyword:
抗菌薬
,
抗ウイルス薬
,
抗真菌薬
,
経口薬
,
適正使用
pp.588-592
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100119
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【抗菌薬:ペニシリン系】
パセトシン(R)(アモキシシリン)
■症例
26歳の女性.3日前より38℃の発熱と高度の咽頭痛にて受診する.咳や鼻汁はなかった.咽頭所見は暗赤色(dirty red)に腫大し,表面には白苔が付着していた.前頸部リンパ節も腫大し圧痛を認める.なお1週間前に,6歳の女児が扁桃炎に罹患していた.そこで咽頭をスワブにて擦過し,拭い液を溶連菌の迅速診断キットにて検査したところ,陽性であった.以上の結果から,A群β溶血性連鎖球菌感染症と診断した.
■通常の使い方
パセトシン(R)1回250 mgを1日3~4回投与する.通常の扁桃炎では4日間投与でよいが,溶連菌感染では,確実な除菌を目的として7~10日間投与が推奨されている.
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