特集 血中病原体抗原とバイオマーカー
Ⅰ 病原体抗原
4.カンジダ抗原
田代将人
1
,
泉川公一
2
Tashiro Masato
1
,
Izumikawa Koichi
2
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科臨床感染症学分野 助教
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科臨床感染症学分野 教授
キーワード:
カンジダマンナン抗原検査
,
侵襲性カンジダ症
,
バイオマーカー
Keyword:
カンジダマンナン抗原検査
,
侵襲性カンジダ症
,
バイオマーカー
pp.50-56
発行日 2016年9月25日
Published Date 2016/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201610050
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カンジダ抗原検査は侵襲型のカンジダ症の迅速診断法として以前より期待され,さまざまな評価がなされてきた。しかし,研究対象とした患者群の違いやサンプル数,カンジダ抗原検査の種類の違いなどの問題があり,その感度・特異度の報告にバラツキが大きいのが現状である。カンジダ抗原の標的には,マンナン抗原,細胞質抗原,エノラーゼ抗原,プロテアーゼ抗原,易熱性タンパク抗原が用いられ,その検出法には,血球凝集抑制試験(Hemagglutination inhibition:HI),ELISA(Enzyme-linked immunosorbent assay),ラジオイムノアッセイ(Radioimmunoassay:RIA),ラテックス凝集法(Latex agglutination assay:LA),Dot immunoassay,酵素免疫法(Enzyme immunoassay:EIA)などが試みられている。本稿では各抗原および検査法の特徴を含め,カンジダ抗原検査について概説する。