連載 カラーグラフィック
画像から読み解く感染症(15)
Ⅵ 上腹部・消化管 2.気腫性胆嚢炎
坂本桂子
1
,
吉満研吾
2
Sakamoto Keiko
1
,
Yoshimitsu Kengo
2
1福岡大学医学部放射線医学教室 助教
2福岡大学医学部放射線医学教室 教授
pp.4-9
発行日 2016年8月25日
Published Date 2016/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201609004
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気腫性胆嚢炎(Emphysematous cholecystitis)は急性胆嚢炎のひとつで,ガス産生菌の感染により胆嚢壁内などにair densityを有するものである。通常の胆嚢炎と比べて糖尿病の高齢男性に多く,重篤な合併症を起こし,きわめて急激な臨床経過をたどることが多い。腹部超音波検査やCTを主体とした早期の画像診断により胆嚢摘出術や胆嚢ドレナージなどの早急な対応が必要となる。また,造影ダイナミックCTにより,局所の評価に加え,合併症の評価も可能となる。