連載 カラーグラフィック
Ⅳ 胸膜 1.膿胸
荻原幸宏
1
,
芦澤和人
2
Ogihara Yukihiro
1
,
Ashizawa Kazuto
2
1長崎県島原病院放射線科
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科臨床腫瘍学 教授
pp.4-12
発行日 2016年4月25日
Published Date 2016/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201605004
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膿胸は胸膜の炎症により胸腔内に膿性の液体が貯留した状態である。肺に向かって凸レンズ状の被包化された液体貯留腔を認め,臓側・壁側胸膜が分離されるため,2枚の胸膜を認める(split pleura sign)。急性膿胸では,肥厚した胸膜が造影CTで良好に造影される。慢性膿胸では,胸膜は石灰化を示すことが多く,まれに悪性腫瘍を合併することがある。