Japanese
English
連載 私達の研究(157)
メタゲノミクスによる病原体検出および微生物叢解析
Pathogen detection and microbiota analysis by means of metagenomics
飯田哲也
1
Iida Tetsuya
1
1大阪大学微生物病研究所細菌感染分野/感染症メタゲノム研究分野 教授
キーワード:
: 次世代DNAシーケンサー,メタゲノミクス,病原体検出,微生物叢,腸内細菌叢
Keyword:
: 次世代DNAシーケンサー,メタゲノミクス,病原体検出,微生物叢,腸内細菌叢
pp.104-112
発行日 2016年3月25日
Published Date 2016/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201604104
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
感染症は多種多様な病原微生物によって引き起こされる。次世代DNAシーケンサーの出現と,コンピュータによる情報処理能力の向上は,網羅的な病原体検出を可能としつつある。また,微生物叢解析が現実的なものとなり,現在,腸内細菌叢をはじめ,微生物叢の人体ホメオスタシスや疾患とのかかわりについての研究が活発に行われている。私たちの研究グループは,次世代DNAシーケンサー普及の初期から,この新しい技術を用いて研究を行う機会に恵まれ,以来,多くの研究者と共同して微生物学や感染症学への応用を行ってきている。本稿では,次世代DNAシーケンサーを用いたメタゲノミクスによる病原体検出および,微生物叢解析の現状と今後の展望について,私たちの経験を中心に紹介したい。