Japanese
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特集 国境を越える重症新興・再興感染症
序 -国境を越える感染症の流行-
Infections diseases are not restricted to each country
西條政幸
1
Saijo Masayuki
1
1国立感染症研究所ウイルス第一部 部長
キーワード:
国境なき感染症
,
輸入感染症
,
食品由来感染症
,
動物由来感染症
,
医療関連感染症
Keyword:
国境なき感染症
,
輸入感染症
,
食品由来感染症
,
動物由来感染症
,
医療関連感染症
pp.22-23
発行日 2015年5月25日
Published Date 2015/5/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201506022
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- Abstract 文献概要
現在,西アフリカで流行しているエボラ出血熱は2013年12月から流行がはじまったと考えられるが,その流行は2015年4月の時点でも続いている。アフリカのギニアで流行がはじまり,シエラレオネ,リベリア,そしてナイジェリアへと流行が広がっており,累積患者数は増加している。また昨年(2014年)には,熱帯・亜熱帯地域で流行しているデング熱が東京で流行した。このように,ある感染症の流行地以外でその感染症が流行する事例が多く発生している。また,多国間食中毒や薬剤耐性菌による感染症が世界的に発生し,そして,狂牛病が原因となった変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)や硬膜移植関連CJDが発生するなど,国をまたがって感染症が続発している。これらの現状について報告し,日本における対策について考察したい。