Japanese
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特集 C型ウイルス肝炎の治療における最近の進歩
6.C型肝炎にともなう代謝異常の治療
Management of metabolic disorders caused by HCV infection
藤永秀剛
1
Fujinaga Hidetaka
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科 助教
キーワード:
インスリン抵抗性
,
肝脂肪化
,
脂質代謝異常
,
フィッシャー比
,
サルコペニア
,
鉄過剰
Keyword:
インスリン抵抗性
,
肝脂肪化
,
脂質代謝異常
,
フィッシャー比
,
サルコペニア
,
鉄過剰
pp.66-73
発行日 2015年3月25日
Published Date 2015/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201504066
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C型肝炎では,糖・脂質・アミノ酸などの代謝異常がみられ,それ自体が肝病態進展および肝発がんに密接に関係している。また,これら代謝異常はC型肝炎の治療効果にも大きな影響を及ぼすことが明らかとされてきた。C型肝炎の抗ウイルス治療は格段に進歩し,近い将来に大部分のC型肝炎ウイルス(HCV)感染の治癒を目指せる時代になったが,HCV排除後も慢性肝疾患の状態は続き,HCV排除後の肝発がんの危険性など対処すべき課題は依然として山積している。肝臓は代謝の中心臓器であることを再認識し,抗ウイルス治療と並行して,あるいは抗ウイルス治療が完了した後も,代謝異常の病態に応じた適切な治療を行っていく必要がある。