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特集 ヘリコバクター・ピロリ感染症の診断と治療 up-to-date
8.ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に対する除菌治療の意義
Clinical significance of eradication therapy against Helicobacter pylori gastritis
伊藤公訓
1
,
田中信治
2
,
茶山一彰
3
Ito Masanori
1
,
Tanaka Shinji
2
,
Chayama Kazuaki
3
1広島大学病院消化器・代謝内科 診療准教授
2広島大学病院内視鏡診療科 教授
3広島大学病院消化器・代謝内科 教授
キーワード:
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
,
除菌治療
,
胃がん
Keyword:
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
,
除菌治療
,
胃がん
pp.80-85
発行日 2014年9月25日
Published Date 2014/9/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201410080
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2013年2月,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎が除菌治療の適応疾患に追加された。ヘリコバクター・ピロリ感染者は例外なく,ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎をともなっているため,すべてのヘリコバクター・ピロリ感染者が除菌対象になったことになる。除菌治療によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎が改善するのみならず,ヘリコバクター・ピロリが関与する上部消化管疾患(胃がん,消化性潰瘍,胃マルトリンパ腫など)や,すべてのヘリコバクター・ピロリ関連疾患(特発性血小板減少性紫斑病,鉄欠乏性貧血など)の罹患率が減少することが期待できる。なお,除菌治療に際しては事前に上部消化管内視鏡検査でヘリコバクター・ピロリ感染胃炎の存在を診断しておく必要がある。