Japanese
English
連載 関節リウマチ治療中に問題となる感染症(12)
10.蜂窩織炎,壊死性筋膜炎
Phlegmon and Necrotizing fasciitis
細川直登
1
Hosokawa Naoto
1
1亀田総合病院 総合診療・感染症科 部長/地域感染症疫学・予防センター センター長/臨床検査科 部長
キーワード:
壊死性筋膜炎(necrotizing fasciitis)
,
Streptococcus pyogenes
,
Type I 混合感染
,
Type II β溶血性連鎖球菌
,
Vibrio vulnificus
Keyword:
壊死性筋膜炎(necrotizing fasciitis)
,
Streptococcus pyogenes
,
Type I 混合感染
,
Type II β溶血性連鎖球菌
,
Vibrio vulnificus
pp.109-118
発行日 2014年4月25日
Published Date 2014/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201405109
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蜂窩織炎と壊死性筋膜炎は類似した所見を示すことがあるが,臨床経過,予後はまったく異なる。壊死性筋膜炎の初期病変は特に蜂窩織炎と類似しており,鑑別にコツが必要であるが,進行してしまうと皮膚の外観所見も異なってくるため,鑑別は比較的容易になってくる。しかし,生命予後を改善させるためには早期の外科的治療が推奨されており,進行した状態ではしばしば,血圧低下,血小板低下,酸素化の悪化など,全身状態の悪化により必要な外科的治療が導入できなくなることがある。できるだけ早期に診断をつけることが望ましい。早期診断には,バイタルサインの異常,異常に強い疼痛,病変の進行速度に注目して,外科的アプローチに対する閾値を低くもつことが重要である。