Japanese
English
連載 関節リウマチ治療中に問題となる感染症(4)
3.サイトメガロウイルス感染症 -サイトメガロウイルス肺炎を中心に-
Cytomegalovirus infection -cytomegalovirus pneumonia-
瀧澤泰伸
1
,
猪熊茂子
2
Takizawa Yasunobu
1
,
Inokuma Shigeko
2
1がん・感染症センター都立駒込病院膠原病科
2日本赤十字医療センター アレルギーリウマチ科 部長
キーワード:
サイトメガロウイルス
,
ステロイド
,
サイトメガロウイルス抗原血症
,
免疫抑制剤
Keyword:
サイトメガロウイルス
,
ステロイド
,
サイトメガロウイルス抗原血症
,
免疫抑制剤
pp.114-122
発行日 2013年8月25日
Published Date 2013/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201309114
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かつて母子医療で問題であったサイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)感染症は臓器移植に対する免疫抑制治療や後天性免疫不全症候群の蔓延にともない成人においても問題となってきた。CMVによる臓器障害は免疫抑制によるCMV潜伏感染の再活性化に起因し,膠原病領域においても強い免疫抑制治療でCMV感染が起こりうることが徐々に知られるようになってきたが,一方で日和見感染としてのCMV感染に対し,日常診療でどのように対応していくべきかについては他の疾患群でのこれまでの知見やガイドラインに大きく依存しているのが現状である。本稿ではCMVに関する一般的知見に加え,これまでリウマチ膠原病領域からなされてきた症例報告や臨床研究の情報に鑑みて,特に同分野で留意すべきことに関しても記載の重点をおいた。