発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201803842
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〔目的〕消化器症状を有するかぜ症候群患者に対し,トリメブチンマレイン酸塩を配合したかぜ薬(開発コード:K103138,以下,K103138)を投与した場合の,消化器症状に対する効果を検証する。
〔方法〕発症日から3日目までの消化器症状を伴うかぜ症候群患者83例に対し,K103138を4日間投与し,全般改善度,消化器症状群の改善度,呼吸器症状/全身症状群の改善度,被験者の印象度,解熱効果,概括安全度を評価した。
〔結果〕中等度改善以上の割合は,全般改善度が88.8%,消化器症状群が95.0%,呼吸器症状/全身症状群が86.3%であった。また,消化器症状群における各種の症状別の改善度においても83.6~ 93.8%と高い改善率を示した。被験者の印象度において,「良くなった」以上の割合は78.8%であった。解熱効果は,37.0℃以上の発熱例で有意に体温が低下した。概括安全度における安全率は94.0%であった。また,臨床上問題となる副作用は見られなかった。
〔結論〕トリメブチンマレイン酸塩は,かぜ症候群における消化器症状に有効であることが確認された。