医薬ジャーナル論壇
理想の働き方を目指して:モーレツ社員からの脱却
佐々木均
1
1長崎大学病院薬剤部教授・薬剤部長
pp.765-767
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201803765
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安倍首相は先の通常国会で,働き方改革を推し進めていく強い決意を語った。時間外労働の上限が定められ,違反すると罰則が科される。だが運送業や建設業,医師に関しては5年の猶予が与えられた。医療分野にも広がる働き方改革は,多職種のチーム医療を進め,薬剤師の薬物療法への関与と責任をさらに強めていくに違いない。一方,生産性向上を精神論で労働者個人に押しつけるのではく,経営者・管理者が近代的,科学的なマネジメントを行うことが求められている。政府は働き方改革の美しい理念を語るだけではなく,目先の不利益も十分に説明して,改革を継続していく必要がある。