特集 薬学・薬剤師教育における現在の課題と将来への展望
2.学習成果基盤型教育における薬学実務実習の在り方~患者・社会のニーズに対応できる薬剤師の養成~
伊東明彦
1
1明治薬科大学治療評価学研究室・教授
pp.1037-1043
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201704073
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6年制薬学教育において実務実習は,臨床実践能力を磨く実地教育の機会であり,実践能力を確認する重要な位置づけにある。学習成果基盤型教育に基づく改訂モデル・コアカリキュラムに対応する実務実習の実施においては,多くの課題がある。参加・体験型実習の充実,それに伴う教育環境の整備(大学での事前教育の充実,実習施設での教育環境の向上),さらに,大学教育,薬局実習,病院実習の一貫性と継続性を担保する大学・薬局・病院間の教育連携の充実などである。薬学教育に関わる人々が「社会が求める医療者を育成する」との共通認識を持って,それぞれの目標と責務を果たし協力していくことで,社会のニーズに対応できる薬剤師の養成が実現できる。