連載 薬剤師が知っておくべき 臓器別画像解析の基礎知識 71
12.耳鼻咽喉科分野 1)悪性外耳道炎(頭蓋底骨髄炎)の画像診断
高橋邦行
1
,
堀井新
2
1新潟大学大学院医歯学総合研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野 准教授
2新潟大学大学院医歯学総合研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野 教授
キーワード:
compromised host,緑膿菌,骨髄炎
Keyword:
compromised host,緑膿菌,骨髄炎
pp.2403-2409
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201611005
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悪性外耳道炎とは,compromised hostに発生する進行性,破壊性の致死的感染症である。外耳道,側頭骨を中心とした骨とその周辺に拡大するため,近年では頭蓋底骨髄炎(Skull Base Osteomyelitis)と呼ばれる。多くは緑膿菌感染であるが,真菌が原因となる場合や,外耳道炎をきっかけとしないものも存在する。頑固な強い頭痛,CT(computed tomography)での皮質骨の破壊,MRI(magnetic resonance imaging)での骨髄信号の変化が診断のポイントとなる。 治療は十分量の抗菌薬を長期投与する必要があり,安易に中止すると再燃することが多く,注意を要する。