特集 スポーツと医学(医療),スポーツ薬理学 ~スポーツにおける適切な 薬物治療への支援~
6.アンチ・ドーピング教育の 現状と将来展望
浅川伸
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1公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構・専務理事/事務局長
pp.99-101
発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201507099
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2015年1月1日に,アンチ・ドーピング活動における国際統一規則である「世界アンチ・ドーピング規程」,および関連する「国際基準」が改定された。改定版規程では,アンチ・ドーピング規則違反の発生を予防することについて,ことさらに重視することが要請されている。予防的プログラムでは,医療関係者等に対して,競技者の価値観および行動に対して自らの影響力を行使して,アンチ・ドーピングの態度を醸成することを念頭に活動することを求めている。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて,社会からのスポーツに対する期待値が高まることが想定される。スポーツに関わるすべての人々が相互に関与を持ち,主体的にアンチ・ドーピング活動を推進することが求められている。