特集 真菌感染症 ~この10年の進歩~
1.総論 1)真菌感染症の今日的な診断法
槇村浩一
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1帝京大学医療共通教育研究センター(G-MEC)・主任・教授/医真菌研究センター分子生物学・遺伝子診断部門・教授/アジア国際感染症制御研究所感染症研究部門・教授/大学院医学研究科宇宙環境医学研究室主科目担当・教授/大学院医療技術学研究科臨床微生物学研究室・教授
pp.1499-1504
発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201506061
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高度医療の場において,重篤な深在性真菌症の診断は常に問題となっている。しかし,一般に特異的な臨床症状と所見を欠くため,本症の診断は極めて困難であり,その臨床上,各種検査法の果たす役割が重要なものとなっている。 本症の臨床的診断に当たっては,「深在性真菌症の診断・治療ガイドライン」が広く利用されているが,本稿においてはその際に必要となる検査法として,培養検査法,血清診断法,および遺伝子診断法のおのおのの適応と限界について概説した。