今月の主題 内科evidenceは果たしてあるのか
evidenceに基づいた内科の問題解決
感染症
真菌感染の診断法は有効なのか
海野 広道
1
,
山口 哲生
2
1八日市場市民総合病院内科
2JR東京総合病院呼吸器内科
pp.2138-2141
発行日 1998年12月10日
Published Date 1998/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909438
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ポイント
●カンジダ症の診断には培養陽性所見が必要だが,補助的診断法として現時点で最も有用な血清診断法は1,3-beta-D-glucanである.
●侵襲性肺アスペルギルス症の塗抹/培養の陽性率は必ずしも高くなく,補助的診断法として早期の胸部CTと血清中1,3-beta-D-glucanおよびELISAによるgalactomannan検出法が有用である.
●クリプトコッカス症は,塗抹/培養いずれかが陽性なら診断がつく.血清/髄液の抗原診断は感度/特異度とも優れる.
●深在性真菌症は,特にAspergillusに対し決定的な治療薬がないため,早期に診断し経験的治療を開始すべきである.
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