特集 実践!感染症の治療と制御
6.敗血症sepsisの治療の実際
矢野晴美
1
1自治医科大学臨床感染症センター感染症科・准教授
pp.1697-1699
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201307083
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Sepsis,septic shockの抗菌薬治療では,特にseptic shockの場合,診断後1時間以内に有効な抗菌薬を投与することが望ましい。また,最低2セットの血液培養を採取することが,最新のsepsisに関連するガイドラインにも明記されている。治療の根幹は,感染源のコントロールである。そのため,内科的な抗菌薬投与のみならず,迅速な感染源のコントロールが救命には必須である。抗菌薬は,緑膿菌やアシネトバクターを考慮する必要がある。好中球減少時の発熱の患者や治療が難しい患者などでは,緑膿菌の血流感染に対して,広域ベータラクタム系薬とアミノグリコシド系またはニューキノロン系薬の併用も推奨されている。