特集 副甲状腺─ 病態解明と治療法の進歩
序章─副甲状腺:この小さく,大きな臓器
深川 雅史
1
1東海大学医学部腎内分泌代謝内科
キーワード:
副甲状腺
,
カルシウム
Keyword:
副甲状腺
,
カルシウム
pp.247-248
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/KB.0000000066
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副甲状腺は,人体でもっとも小さく,同定されたのも遅かった臓器の一つであるが,細胞外液カルシウムイオン濃度の変化を感知し,維持するために不可欠な臓器と考えられている1).このことは,原発性副甲状腺機能亢進症や低下症を想起するだけでも明白であろう.一方で,副甲状腺ホルモン(PTH)と活性型ビタミンD の両方の効果が発揮されないと,腎臓でのカルシウムの保持が不十分になることもわかっている2).さらに,腎不全で副甲状腺の腫大が起こることが早い時期に認識されてからは,腎臓と副甲状腺の深い関係がさらに注目を集めてきた3).
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