腸管ベーチェット病と単純性潰瘍
ベーチェット病の概要と遺伝子異常
石ヶ坪 良明
1
1横浜市立大学 大学院医学研究科病態免疫制御内科学
キーワード:
Behcet症候群
,
MHCクラスI遺伝子
,
変異
,
分類
,
STAT4転写因子
,
遺伝性自己炎症疾患
,
HLA-B51抗原
,
NCOA7 Protein
,
KLRC4 Protein
Keyword:
Behcet Syndrome
,
Classification
,
Genes, MHC Class I
,
Mutation
,
STAT4 Transcription Factor
,
Hereditary Autoinflammatory Diseases
,
HLA-B51 Antigen
,
NCOA7 Protein, Human
,
KLRC4 Protein, Human
pp.539-547
発行日 2014年11月20日
Published Date 2014/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015106040
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近年,全ゲノム解析の手法を用いて,多因子疾患であるベーチェット病の病因が少しずつ解析されている.これまで,多くの報告のあったHLA-B51などの疾患感受性遺伝子のほかに,Th1関連遺伝子をはじめ,多くの疾患感受性遺伝子が同定された.なかでも,小胞体アミノペプチダーゼをコードする遺伝子は,抗原(ペプチド)をHLAにはめ込む前に,トリミングする酵素であること,さらに,HLA-B51陽性の症例でリスクアリルの頻度に相乗効果が認められることから今後の研究の発展が期待される.また,ベーチェット病の病因として自己炎症が注目を浴びているが,IL-1やMEFVなど自己炎症の中心的役割を担う遺伝子も疾患感受性遺伝子として同定され興味深い.
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