骨折予防のための栄養と運動
骨折予防のための新しい運動療法 ハイブリッドトレーニング法
志波 直人
1
1久留米大学 医学部整形外科学教室
キーワード:
運動療法
,
加齢
,
骨密度
,
宇宙飛行士
,
筋力低下
,
骨萎縮
,
廃用症候群
,
筋肉減少症
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Aging
,
Exercise Therapy
,
Bone Density
,
Astronauts
,
Muscle Weakness
,
Muscular Disorders, Atrophic
,
Sarcopenia
,
Osteoporotic Fractures
pp.325-331
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2017043290
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高齢者では筋力低下や骨粗鬆症などの運動器の衰えにより転倒骨折をきたしやすい.加えて加齢による活動性の低下により廃用性変化が生じると筋骨格系の萎縮が加速して転倒骨折の危険性が増す.一方,宇宙飛行士は無重力により著しい筋骨格系廃用が発生するため,この予防対策は宇宙医学の重要課題とされている.われわれは宇宙飛行士用のハイブリッドトレーニング装置を開発した.複数の地上実験後,2014年に国際宇宙ステーションでの実験を実施,実験は有害事象なく終了し,トレーニング実施側上肢で筋肉量と骨量が増加した.この実験の結果は,筋骨格系へのメカニカルストレスが局所の筋骨格系の維持・増強には不可欠であり,骨折予防には運動による筋骨格系へのメカニカルストレスが重要であることを示している.
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