消化器内視鏡の技術革新-開発秘話と次世代内視鏡医療の構築に向けて
技術革新と開発秘話 大腸endocytoscopy、およびコンピュータ自動診断システムによる未来の診断
工藤 進英
1
,
森 悠一
,
若村 邦彦
,
三澤 将史
,
工藤 豊樹
1昭和大学横浜市北部病院 消化器センター
キーワード:
感度と特異度
,
大腸内視鏡法
,
コンピュータ診断
,
大腸腫瘍
,
アルゴリズム
,
大腸内視鏡
Keyword:
Algorithms
,
Colonoscopy
,
Diagnosis, Computer-Assisted
,
Sensitivity and Specificity
,
Colorectal Neoplasms
,
Colonoscopes
pp.1325-1332
発行日 2016年8月20日
Published Date 2016/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016397510
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大腸pit pattern診断を軸とする拡大内視鏡の歴史は,病変の病理診断を内視鏡的に予測する"optical biopsy"の精度を追求する歴史であった.約500倍の超拡大機能を搭載するendocytoscopy(EC, prototype from Olympus Corp.)の出現により,細胞核を直接観察することが可能となり,真のoptical biopsyの時代が到達しつつある.大腸におけるECの正診率は,腫瘍/非腫瘍の鑑別,粘膜下層深部浸潤癌の鑑別において90%以上である.一方で内視鏡診断で常に問題となるのは,検査者間の一致率である.われわれは,どのような能力の医師でもエキスパートに近い診断能が再現できるよう,EC画像を対象としたコンピュータ自動診断システムを開発した.本項では,内視鏡自動診断の歴史とともに自験例について紹介する.
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