機能性消化管疾患-病態の解明と新たな治療
機能性消化管疾患の治療 機能性消化管疾患の精神科的治療
金子 宏
1
1星ヶ丘マタニティ病院 内科・心療内科
キーワード:
抗不安剤
,
質問紙法
,
リラクゼーション療法
,
抗うつ剤
,
催眠療法
,
精神療法
,
認知療法
,
紹介と相談
,
診療ガイドライン
,
Non-Ulcer Dyspepsia
,
過敏性腸症候群
Keyword:
Antidepressive Agents
,
Hypnosis
,
Relaxation Therapy
,
Psychotherapy
,
Surveys and Questionnaires
,
Referral and Consultation
,
Anti-Anxiety Agents
,
Cognitive Therapy
,
Practice Guidelines as Topic
,
Irritable Bowel Syndrome
pp.249-255
発行日 2015年1月20日
Published Date 2015/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015140034
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精神科的治療は精神療法と向精神薬による薬物療法から成り立つ.専門家によって実施されるが,頻度が高く心身両面からの治療が有効である機能性消化管疾患(FGID)では消化器内科医が精神面の治療もする必要がある.心理社会的警報の質問票を活用して深刻な心理社会的問題がある場合は専門家に紹介する.FGID診療ガイドライン2014のステートメントでは,FGIDに精神療法と一部の向精神薬は有効であり,使用することが提案されている.精神療法では催眠療法が有効で効果が持続することが特記される.認知行動療法はうつ,不安を併存しやすい難治性FGID治療に実施する.抗不安薬,抗うつ薬は効果,副作用,依存性,危険性を認識したうえで適正にFGID治療に使用する.
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