Barrett食道の診断と治療up-to-date
Barrett食道のサーベイランス Barrett食道のスクリーニングにおける問題点
久保 俊之
1
,
小山 恒男
,
高橋 亜紀子
,
森主 達夫
1佐久総合病院佐久医療センター 内視鏡内科
キーワード:
Barrett食道
,
食道鏡法
,
食道腫瘍
,
腺癌
,
発生率
,
色素内視鏡法
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Barrett Esophagus
,
Esophageal Neoplasms
,
Esophagoscopy
,
Incidence
pp.695-701
発行日 2014年5月20日
Published Date 2014/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014229244
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
食道癌の組織型は大部分が扁平上皮癌(SCC)であったが,欧米では食道腺癌(esophageal adenocarcinoma;EAC)が急増し,1998年には過半数に至った.日本では依然として大部分はSCCだが,日本食道学会の全国登録では1.4%から4.9%へと増加傾向にある.本邦におけるEACの大部分はSSBEに合併するため,EGJ近傍であることが多く,深吸気を併用した観察が必要である.EACの内視鏡所見は基本的に早期胃癌と同様であり,色調差,高低差が病変発見の鍵である.米国での標準的サーベイランス法は1~2cmごとの盲目的4点生検だが,本邦では早期胃癌の診断学が進んでおり,これをEACに応用することが可能と考えられる.通常観察で病変が疑われた場合には,色素,IEEを用いて診断を進めていくことが必要である.
Copyright © 2014, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.