特集 画像!-エキスパート直伝 産婦人科画像診断-
(第3章)女性医学 動脈硬化の診断に使われる画像診断
篠原 康一
1
1愛知医科大学 医学部産婦人科学講座
キーワード:
血管拡張
,
血管内皮
,
動脈硬化症
,
血管平滑筋
,
細胞老化
,
内皮細胞
,
平滑筋細胞
,
足関節上腕血圧比
,
頸動脈内膜中膜肥厚度
,
血管硬化度
,
心臓足首血管指数
Keyword:
Arteriosclerosis
,
Vasodilation
,
Muscle, Smooth, Vascular
,
Cellular Senescence
,
Cardio Ankle Vascular Index
,
Endothelium, Vascular
,
Ankle Brachial Index
,
Myocytes, Smooth Muscle
,
Carotid Intima-Media Thickness
,
Vascular Stiffness
,
Endothelial Cells
pp.311-317
発行日 2021年3月25日
Published Date 2021/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2021180206
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<Point!>・動脈の老化は、全身の老化に重要な役割を果たしている。動脈硬化とは、心臓から全身に血液を送り込む動脈の内壁が肥厚し硬化した状態であり、動脈硬化症とはこの動脈硬化が原因で身体に様々な症状が現れることを指す。一般に「動脈硬化」といえばアテローム性動脈硬化を指すことが多い。・一方、血管年齢はそれらの機能的および構造的な動脈壁の年齢を表している。血管年齢は、CVDリスクとして重要であり、心血管イベントの予後因子に、個人の実際の年齢よりもより確実に反映するとされ、理解しやすいと考えられる。・内皮機能は早期血管障害を反映する指標であるが、その測定は熟練を要し、被検者には多少の負担を強いる検査方法であるため、大規模人数への応用は難しい。また、早期血管障害検査方法として一般臨床に応用するには限界があるが、多くの前向き研究で予後予測指標として有用であり、検査の標準化、基準値の設定が課題である。・本稿では「血管機能の非侵襲的評価法に関するガイドライン」および「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」を中心に、動脈硬化の診断に使われる画像診断について述べる。
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