高齢・超高齢透析患者の致死的感染症
敗血症 カテーテル関連血流感染
織田 成人
1
1千葉大学 大学院医学研究院救急集中治療医学
キーワード:
中心静脈カテーテル法
,
血液透析
,
発生率
,
診療ガイドライン
,
敗血症
,
予防的抗菌剤投与
,
カテーテル感染
Keyword:
Catheterization, Central Venous
,
Renal Dialysis
,
Incidence
,
Practice Guidelines as Topic
,
Antibiotic Prophylaxis
,
Sepsis
,
Catheter-Related Infections
pp.173-178
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016206382
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透析患者の高齢化に伴い,カテーテル関連血流感染(CRBSI)は増加しつつある.高齢者のカテーテル感染による敗血症は,症状に乏しく診断・治療が困難である.そのため,ガイドラインに則った感染予防策を行うことが重要である.カテーテル挿入部位の適切な選択,挿入時の高度滅菌バリアプリコーションを含めた感染予防策の徹底が重要である.日常においては,刺入部位の観察と適切なドレッシング,カテーテルの無菌操作を徹底する.そして,悪寒・戦慄に引き続く発熱などの臨床症状からCRBSIが疑われた場合は,ただちに血液培養検体2セットを採取し,カテーテルを抜去するとともに経験的抗菌薬投与を開始する.CRBSIは感染予防策を徹底することで減少させることが可能であり,病院全体として取り組むことが重要である.
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