発行日 2016年1月10日
Published Date 2016/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2016164490
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
維持血液透析を行っている30名(男24名、女6名、平均年齢63.0±10.5歳)を対象に、透析直前・直後に、腹囲およびデュアルインピーダンス(BIA)法による腹部全断面積・除脂肪面積・腹部脂肪面積(皮下脂肪面積・内臓脂肪面積)の測定を行い、測定値について評価と有用性を検討した。BIA法による測定値は、透析直後は透析直前に比べ腹部全断面積・除細胞面積・皮下脂肪面積はいずれも有意に低値であったが、それぞれの値から算出された内臓脂肪面積に有意差を認めなかった。透析直前・直後のいずれもBIA法による内臓脂肪面積測定値はCTによる測定値と強い相関を示した。透析患者の腹囲は透析前後にかかわらずCTによる内臓脂肪面積と正の相関を認めたが、BIA法とCTとの相関係数よりも低値であった。BIA法では除水による腹部脂肪測定値への影響が少なく、透析患者においてもBIA法による測定値が内臓脂肪蓄積の評価に応用できる可能性が示唆された。
Copyright © 2016, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.