CKDにおけるサルコペニア・フレイル対策
CKD患者のサルコペニアに対する治療薬
加藤 明彦
1
1浜松医科大学医学部附属病院 血液浄化療法部
キーワード:
Methenolone
,
Pentoxifylline
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
ヒト成長ホルモン
,
Perindopril
,
Etanercept
,
Formoterol
,
Infliximab
,
Activin Receptors Type II
,
Levocarnitine
,
筋肉減少症
,
慢性腎臓病
,
中和抗体
,
Enobosarm
,
Anamorelin
Keyword:
Formoterol Fumarate
,
Infliximab
,
Etanercept
,
Carnitine
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Methenolone
,
Pentoxifylline
,
Human Growth Hormone
,
Perindopril
,
Activin Receptors, Type II
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Sarcopenia
,
Antibodies, Neutralizing
,
Anamorelin
,
Ostarine
pp.1081-1088
発行日 2015年7月10日
Published Date 2015/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015337792
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日常診療において,透析患者のサルコペニアに対して使用できる薬剤は限られる.唯一,蛋白同化ステロイド薬が"慢性腎疾患による著しい消耗状態"に対して適応がある.しかし,本薬には男性化,肝機能障害,心血管病の進展,前立腺がんの増悪などの副作用があり,European Best Practice Guideline(EBPG)の栄養ガイドラインでは投薬期間は3~6ヵ月を推奨している(エビデンスレベルII).L-カルニチンは,進行期の膵がん患者のサルコペニアに有効と報告されているが,透析患者における有用性は明らかでない.最近,ミオスタチン受容体中和抗体,選択的アンドロゲン受容体モジュレーター,グレリン受容体作動薬などの新規薬剤が開発されており,臨床試験では高齢者やがん悪液質のサルコペニアに対して有効なことが報告されている.現在,血液透析患者を対象とし,抗ミオスタチン受容体抗体(PINTA 745)のランダム化比較試験が行われており,その結果に注目される.
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