透析患者の致死的不整脈-診断・治療・予防
透析患者の危険な心電図異常 疫学、病態、診断も含めて
伊藤 聖学
1
,
大河原 晋
,
植田 裕一郎
,
田部井 薫
1自治医科大学附属さいたま医療センター 腎臓科
キーワード:
Warfarin
,
Adrenergic Beta-Antagonists
,
危険因子
,
血液透析
,
心電図
,
腎不全-慢性
,
電気的除細動
,
不整脈
,
植込み型除細動器
,
突然死-心臓
Keyword:
Arrhythmias, Cardiac
,
Adrenergic beta-Antagonists
,
Electric Countershock
,
Electrocardiography
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Risk Factors
,
Warfarin
,
Defibrillators, Implantable
,
Death, Sudden, Cardiac
pp.373-380
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015209940
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血液透析において不整脈は日常的に経験するものであり,危険な不整脈や心電図異常は心臓突然死も含め予後に関わる重要な問題である.日常の心電図検査では10%以上の透析患者で不整脈が確認されるが,その一方で致死性不整脈は,透析中の血圧低下や動悸,意識状態の悪化など有症状時の心電図異常として確認されることが多い.不整脈は虚血性心疾患や電解質異常によって引き起こされるが,今後,動脈硬化性疾患を原疾患とする患者の増加が予想され,心臓合併症を有する患者も増加していくものと考えられる.透析低血圧の患者も含め,定期的な心電図や心臓超音波検査を行い,致死性不整脈の予防,治療に注意が払われるべきである.
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