原疾患と合併症に合わせた透析導入と透析維持
超高齢者・認知症
鷲田 直輝
1
1慶応義塾大学 医学部包括的腎代替療法展開医学講座
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
認知症
,
腹膜透析
Keyword:
Dementia
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Peritoneal Dialysis
pp.1145-1150
発行日 2014年8月10日
Published Date 2014/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014338208
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透析患者の高齢化が進み,高齢透析患者の介護問題が社会問題化している.社会支援体制の整備が急務であると同時に,本邦では高齢者の透析非導入や中止基準がないことがこの問題の背景にある.治療選択の際は,患者や家族の希望を尊重し,高齢透析患者の特徴を考慮して決定し,維持透析量は至適透析量を目指すべきである.栄養状態に対する配慮も重要であり,血液透析では大分子やアルブミン透過型のダイアライザは避け,腹膜透析では腹膜からのアルブミン漏出も考慮して最小限のバッグ交換でよいこともある.高齢者は個人差が大きく,個々に適した療法,透析量を多角的に検討し維持すべきである.
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