腎代替療法の多様化と看護の新しい役割-標準化と個別化の視点から
総論 透析医療における「インフォームド・コンセント」と「個別化」
大平 整爾
1
1札幌北クリニック
キーワード:
意思決定
,
インフォームドコンセント
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
医療従事者-家族関係
,
医療従事者-患者関係
,
不確定性
,
ヘルスコミュニケーション
Keyword:
Decision Making
,
Kidney Failure, Chronic
,
Informed Consent
,
Renal Dialysis
,
Professional-Family Relations
,
Professional-Patient Relations
,
Uncertainty
,
Health Communication
pp.271-278
発行日 2014年3月10日
Published Date 2014/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014160731
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医療側から適切な説明が患者側に与えられ,質疑応答の末に患者が提示された医療に同意するというプロセスを経て,医療が正式に開始される.このインフォームド・コンセント(IC)というプロセスを適正に過不足なく行うことが,現代医療の基礎である.維持透析領域では患者背景の大きな変貌や腎代替療法(RRT)としての透析の選択肢多様化に伴い,ICには従来以上に個別化への配慮が必要となってきた.これはつまり,ICのプロセスで,(1)患者の年齢・性別・病状・病期・合併症・認知機能などの身体状態のほかに,(2)家庭環境・職場環境,(3)選択されたRRTなどを考慮に入れることで,「個別化」は可能になる.
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