特集 直腸早期癌 ─治療の新たな展開
Ⅸ.ロボット支援下直腸癌手術
長澤 芳信
1
,
絹笠 祐介
1
1静岡県立静岡がんセンター大腸外科
キーワード:
ロボット支援下直腸癌手術
,
直腸癌
,
ロボット手術
,
da Vinci® サージカルシステム
Keyword:
ロボット支援下直腸癌手術
,
直腸癌
,
ロボット手術
,
da Vinci® サージカルシステム
pp.267-271
発行日 2017年5月20日
Published Date 2017/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000062
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手術支援ロボットは,従来型腹腔鏡下手術における,① 拡大視効果,② 術者と助手の視野の共有,③ 術後の疼痛減少に加えて,④ 術者がコントロールする手振れのない三次元ハイビジョン画像,⑤ 人間の手指や手首の動きを模するEndoWrist® インストゥルメント,⑥ モーションスケーリング機能・手振れ補正機能を有しており,狭い骨盤腔内での操作が要求される直腸癌手術でとくに有用と考えられる.ロボット支援下直腸切除術は,従来型腹腔鏡下手術と比べて,1.5 倍の費用を要するが,手術時間・出血量・circumferential resection margin・術後合併症率は同程度の報告が多く,技術的・腫瘍学的安全性が報告されている.開腹移行率が少なく,ラーニングカーブが短く,機能温存にも優越性があることが示されつつあることから,有用な術式であると考えられる.
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