特集 直腸早期癌 ─治療の新たな展開
Ⅰ.[総論]直腸早期癌手術に必要な骨盤解剖
大田 貢由
1
,
諏訪 雄亮
1
,
中川 和也
1
,
樅山 将士
2
,
石部 敦士
2
,
渡邉 純
1
,
諏訪 宏和
3
,
遠藤 格
2
,
大木 繁男
4
1横浜市立大学附属市民総合医療センター消化器病センター(〒232-0024 神奈川県横浜市南区浦舟町4-57)
2横浜市立大学消化器・腫瘍外科学
3横須賀共済病院外科
4藤沢湘南台病院外科
キーワード:
直腸癌
,
肛門管
,
ヘルマン線
,
臓側骨盤筋膜
,
肛門挙筋腱弓
Keyword:
直腸癌
,
肛門管
,
ヘルマン線
,
臓側骨盤筋膜
,
肛門挙筋腱弓
pp.199-203
発行日 2017年5月20日
Published Date 2017/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000052
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直腸早期癌治療の際には根治性の追求のほかに,排便機能,排尿機能や性機能といった機能温存が重要で,骨盤解剖もその観点からの理解が必要である.直腸は,欧米では肛門縁からの距離によって分類されるのが一般的である.肛門管にはHerrmann 線,歯状線,括約筋間溝といったランドマークがあり,括約筋温存術の適応や切離範囲の決定に有用である.骨盤底では臓側骨盤筋膜が骨盤臓器,臓器に分布する自律神経や血管を含んで肛門挙筋腱弓に付着している.
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