特集 自己免疫性肝疾患とICI(免疫チェックポイント阻害薬)による肝障害
2.ICIによる肝障害(3)治療・難治例への対策
田所 智子
1
,
谷 丈二
1
,
正木 勉
1
1香川大学医学部消化器・神経内科学
キーワード:
免疫チェックポイント阻害薬
,
irAE
,
免疫関連有害事象
,
ステロイド
,
免疫抑制剤
Keyword:
免疫チェックポイント阻害薬
,
irAE
,
免疫関連有害事象
,
ステロイド
,
免疫抑制剤
pp.1318-1325
発行日 2024年8月20日
Published Date 2024/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003204
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免疫チェックポイント阻害薬(ICI)投与後の肝障害診療においては肝障害の原因が多岐にわたること,ステロイドや免疫抑制剤の使用法,難治例への対策などの問題点があり,従来の薬物性肝障害とは異なるマネジメントが要求される.ICI投与後に生じる肝障害の原因は,免疫関連有害事象(irAE)以外に,薬物性肝障害,転移性肝腫瘍,B型肝炎・サイトメガロウイルス感染など多岐にわたり,これらが治療の各段階で合併する可能性があることに注意が必要であり,鑑別診断が重要である.ICI投与後の肝障害の診療は,ガイドラインに従うとともに各症例の病態に応じた対応が必要であり,適宜消化器内科専門医と連携することが望ましい.
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